|
最近、プチ整形なる言葉がよく聞かれるようになりました。これは、医学用語には無いので、定義がはっきりと分かりませんが、おそらくちょっと変えるというニュアンスの整形で、糸で留める二重の手術(埋没法)やヒアルロン酸の注入で鼻を高くしたり、胸を大きくしたりする事が含まれるのでしょう。
このプチ整形という言葉には、手軽とか失敗がないとか、腫れないとかいったイメージを一般の人が持っている気がします。本当にそうなんでしょうか?
先日電車に乗っていたら、「私、今度プチ整形するんだ」「えー。目?楽勝じゃん」といった会話が交わされているのを耳にしました。この時、話題に入りたい衝動を押さえて、黙って電車を降りましたが、あの娘達が変な顔になっていなければと心配しています。
確かに、二重の埋没法は手技的には簡単かもしれませんが、デザインを間違えるととんでもない顏になります。一番多いのが、幅が広すぎる失敗で、かなり不自然な顏になります。また、瞼を針が通過する時に小さい血管を引っ掛けると(これは、医者の腕と関係なく偶発的に起こる)、目にアイシャドーを入れたような青たんが出来て、消えるのに一週間位かかることだってあります。ですから、会社の休みだって一週間は取ったほうが良いと思いますし、デザインがどんなになるかはきちんと医者と打ち合わせしてから手術を受けなくてはなりません。
ヒアルロン酸の注射で、アレルギーは、ほとんど起きないとされてますが、私の患者さんで、しわに入れてひどいアレルギーを起こした患者さんもいます。特に、(これは他院ですが)鼻が腫れ上がって、しばらく人に会えなかった患者さんも見た事があります。
こんな感じで、例え“楽勝”な手技でも、危険はいつだって共存している事を患者さん側でも認識するべきでしょうし、手術する先生がどんな人かも前もって確認しておくべきでしょう。
手術はどんなに簡単でも手術です!医者によってデザインも違えば、腕だって違います。調理師の免許さえあれば、レストランの味がどこでも同じと考える人はいないのに、医師免許さえあれば手術手技が同じと考えるのはあまりに不自然ではありませんか?
|