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ボトックスとコラーゲンやヒアルロン酸は全く違うものなのに、よくどこが違うのですかと質問をうけるので、まとめて書いてしまおうと思います。何故このような質問がでるのかというと、いずれも“しわ治療”に使われるものだからなのでしょう。ここでは、それぞれの性質について書いたうえで、具体的な持続期間などを書いておこうかと思います。
まずボトックスですが、これは筋肉に行く神経を麻痺させる(医学的に言うと、神経と筋肉の接合部のアセチルコリンに拮抗することによってという事になるのですが、なんの事か分からなくなってしまうと思うのでこのような表現にしました。)事によって、筋肉を動かなくして、しわを消すというものです。これでもまだ分かり難いと思いますので、もう少し分かり易く書きますと、しわというのは皮膚の折れ曲がりであるので、皮膚が折れ曲がれないように麻痺させて動かなくしてしまうのが、ボトックスなのです。ですから、ボトックスによって時として無表情になった様に見えたり、また効き過ぎて何となく目が開き難いような感じを患者さんが訴えたりすることもあります。こう書くと、なんだかとても恐ろしい感じに捕らえられてしまうかもしれませんが、実際は非常にリピート率の高い治療なのです。
これは、コラーゲンやヒアルロン酸に比べて、額の場合などは効果が高いと患者さんが実感されるからなのでしょう。ではどのように注射するのかというと、まず場所を決めてマーキングした後に、消毒し、皮膚(実際は筋肉ですが)に注射します。手技としてはこれだけで、非常に手軽ではあるのですが、まずまず痛いようです。(患者さんの表現を借りると“涙が自然に出てくる位”との事です)薬が効くのに2、3日かかりますが、効果が出るとピンとなった様になります。ただ、持続期間に問題があって、通常3ヶ月位しかもちません。(他院の広告を見ますと半年とか書いてあることもありますが、私の患者さんの平均はこんなもんです。)ですから、コストパフォーマンスが良い方法とは、あまり言えないのではないでしょうか?
次に、ヒアルロン酸とコラーゲンについてですが、これらはいずれも充填剤で、しわを溝と捕らえて、そこを穴埋めするという感じがイメージとして近いと思います(実際は、真皮層に注射して皮膚の容積を増大させることによって効果を狙っています)。ただ、これらは組成が違っていて、コラーゲンはタンパク質から合成するもので、ヒアルロン酸は体にもとからあるものです。実際の効果には、あまり大きな違いが無くて(私の印象です)、コラーゲンは白く、ヒアルロン酸は透明(透明のコラーゲンもありますが、それは日本製(アメリカ製より安い)で、一般的にはアメリカ製のものを使っているクリニックが多い様です)なので、素っぴんの時に透けて白く見えるのが気になる人にはヒアルロン酸を勧めています。
持続期間には大差が無いのですが(ヒアルロン酸のが若干長いと思いますが)、費用は結構違う(これはクリニックによって、まちまちですがヒアルロン酸の方が1.5倍程高いのが相場のようです)ので、コストパフォーマンスを考える方にはコラーゲンの方がお勧めです。効果の持続期間は、約半年で、広告に1年と書かれている場合もありますが、すっかり無くなるのに1年で、患者さんが効果が薄れてきたので入れたいと思う期間が半年で、私は患者さんには“半年”と説明しています。注射の方法ですが、打つ場所をマーキングした後に麻酔のセロテープを貼って30分から1時間後に、消毒して真皮層に注射します。これがボトックスとの違いで、ボトックスよりは浅い所に打つので、表面麻酔剤(セロテープ)が使えるので、痛みはコラーゲンやヒアルロン酸の方が軽い様です。さらに、コラーゲンはその組成上、麻酔が注射液にも含まれているので、ヒアルロン酸の方が痛い様です。これらが、違いなのですが、分かっていただけたでしょうか?私は外来で、上記のように説明をしていますが、患者さんには一応理解されているようなので、同じように書いてみました。まだ、具体的な部分で若干の漏れもあるかもしれませんが、それについては御勘弁下さい。
最後に“何が一番いいですか?”と質問される方がいらっしゃいますが、その方の価値観、経済状態、しわの状態によってもまちまちなので、“あなたの場合だと”と一応答えてますが、最終的には自分できちんと決めていただきたいものです。他院で同じ質問をして、値段の高い治療をトッピングされて100万円近いお金を払わされてしまうこともある様ですので、自分の考えというものを、しっかり持っていただきたいと思います。
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