YAMAMOTO CLINIC 山本クリニック
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自家植毛って何?
  (2002/12/16)

最近、植毛についていくつか質問を受けたので、ここで少し書いておきます。まず、私がこの話題を書くに当たって、非常に驚かされたのが、質問して来た患者さんというのは、いずれも女性で、“髪の薄い男性”では無いという事なのです。元来、植毛は、やはり男性の頭髪を連想させるもので、また男性患者が圧倒的に多かったのですが、ここ最近、美容外科が流行るに従って、美容を目的とした植毛が流行って来ているのです。端的に言うと主に、眉毛、睫の植毛で、“眉毛を自然にしたいので植毛して欲しい”とか、“睫を長くしてセクシーに見せたい”などというニーズが急増しているお陰ではないでしょうか?これは頭皮に対しての植毛と若干の違いはあるものの、基本的な手術術式は同じなので、ここで手術の全般的な話をまとめて書い ておきます。

まず“自家”植毛というのは、自分の毛を取って来て植えるというもので、今しきりに宣伝している人工毛を植えるものとは根本的な違いがあります。この違いというのは1、自分の毛なので伸びる 2、植毛して生着した後は非常に感染が少ない(人工毛の場合は感染を高率に引き起こし、頭皮が悲惨な状況に追い込まれる事が結構多い)という事が挙げられます。手術は局所麻酔あるいは、静脈麻酔を併用する事により行われ、植える毛を頭皮ごと後頭部ないしは側頭部の毛が多いところから採りますが、頭皮を切り取った部分は縫い合わせて寄せます。従って、頭皮を取られた部分には線状の傷が一本残ることになります。採った頭皮には1cm2当たり100本の毛が(あくまでも目安ですが)生えているので、これを細かく分け、2、3本の毛が生えた固まり (株)にするか、あるいはもっと細かくして1本1本の毛に分けます。この作業を株分けと呼んでいますが、これは非常に手間がかかる作業で、私は個人的にはあまり好きではありません。この株がどれくらいの大きさかによって、植毛の名称が少し変わります。

つまり、1本1本植えていくものを“単一植毛”と分けて呼んでいます。こうして分けられた株を術前にデザインした箇所に少しずつ苗を植える様に植えて行きます。(実際には、皮膚に少し穴をあけて、その穴に押し込みます)頭皮に行う時は主に、この数本ずつまとまった株を植えますが、生え際などには単一植毛を行います。(時として広範囲の頭皮に“単一植毛”を行う先生がいますが、性格的に疲れてしまう私としては、非常に尊敬してしまいます)

また、眉毛や睫は非常に微妙な所なので、単一植毛が行われるのが一般的です。要は、頭の皮を切って採って、それを細かくして、植えるという手術なのです。こう書くと非常に簡単に感じられるかもしれませんが、患者さんにとっての問題は、植えてからで、生着するまでの期間(個人差がありますが、4日から1週間)をそっとしておかなければいけないので、この間濡らせないのが最大のストレスとなる様です。手術自体の話はさておいて、先ほどの話に戻りますが、植えられても髪の毛の性格は引き継がれるので、“伸びる”という事が眉毛や睫の手入れをする際に大変ではないかと私は思ってしまうのですが、案外女性というのは顔の手入れには苦労を惜しまない様で、その事自体はストレスにはなっていない様です。


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