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聴診器で聞くのに下着は必要??
(2004/10/1)
お医者さんに行くと必ずと言っていいほど、首から聴診器をぶら下げていますよね。一般の方からすると、とても“もっとらしく見える”アイテムの一つらしく、私もまだ学生だった頃、聴診器をぶら下げて歩いている先輩を見てとても憧れたのを覚えています。
さて、今回はお医者さんが“何のために”ぶらさげているかという事について触れ、実際に聴診をする際に下着まで取らないと聞けないのかという事について書いてみようかと思います。
聴診器の起源のはっきりとした事は忘れてしまいましたが(何かの授業中にどこかの先生が教えてくれた)、フランスの青年医師が女性の心音を聞くのに、当時直接胸に耳をあてて聞いていた方法が恥ずかしく、紙を丸めて三角錐状態にしたものを胸に押し当てて聞いたのが始まりだった様です(うそついてしまったらすいません)。 まあ、起源はともかくとして、“体の中の音を聞く”というのが、この道具の目的です。そんな事は、当たり前だと文句を言われる前に、どんな音が聞こえるかを、簡単に紹介しておこうかと思います。まず、胸ですが、肺の音と心臓の音を聞く事が出来ます。 風邪引いたときに、私達が聞いているのは肺の音で、空気の通り道である気管や気管支に肺炎による分泌物がたまっていないか、あるいはその通り道自体の狭窄が起きていないかという事が分ります。 簡単に言うと肺炎や気管支喘息などの診断がつける事が可能です。
一方、小学生の時に校医が聴診していたのは、心臓の音を聞くのがメインで、心臓の奇形などがあると音が変わるので、こうしたものを早期に見つけるのが目的です。お腹の場合は、腸の音を聞くのが目的で、腸管がきちんと動いているかどうかが分り、腸閉塞や便秘等を聞き分ける事が出来ます。細かい診断については、とても書く気にもなりませんし、そんな事を書いても面白くないと思うので、“聴診器で聞くのに下着を取る必要があるのか”という話題に戻してしてみようかと思います。特に若い女性は脱ぐのが嫌い(当たり前だと思います)で、Tシャツをめくって中に手を入れて聞いて欲しいと促されることが結構多い気がします。
結論から言いますと、“普段の風邪位では下着まで、はずす必要は無い”と私は思います。というのも、風邪をこじらせて肺炎まで起こしていないかを聞くのが目的ですので胸の上の部分や背中の下の部分を聞けば、胸腔内で反響した音が聞こえるので、肺炎かどうかは大方診断が付きます。ただ、肺炎を疑った場合は胸部レントゲン写真も必要になりますし、どの部分かを知るために詳細な聴診が必要になる事もあるので、こうした場合は下着もはずしていただかなければならない場合もあります。それとは別にTシャツの上から聞いて欲しいと言われる事もあるのですが、体と聴診器の間に“音を遮断する”物が挟まれてしまうので、音が聞きにくくなってしまいます。 このような患者さんには、背中を出してもらって、音を聞くように私は、していますが、“めんどくさい”と医者が思うとTシャツの上から“形だけ”聴診している先生も多いようです。もっとも、音が聞こえないわけではないので、“大した事ない”場合はそれでもいいのかも知れません。 こんな事を、診察室で喋る先生も少ないとは思うのですが、案外こういう話題は患者さんが知りたがっている事のように感じることがあるので、今回はこのような話題にしてみました。 “美容外科話”の所では、“納得出来ない事があれば、担当の先生にどんどん質問した方がいい”と書いていましたが、一般診療をしていると、あまり時間が無いことが多いので、質問攻めにすると担当医に嫌われる事が時としてあるという事も付け加えておきます。
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