鼻先の形成には、軟骨をしばったり、軟骨を移植したりと“骨組みをいじる”ものと軟部組織を切除したり、筋膜等を移植する“厚みをコントロールする”手術に分かれます。この方のご要望は、“人に指摘されないくらいの自然な変化で、鼻先をすっきりさせて欲しい”ということでした。このような“変化は出さなくてはいけないが、ばれない程度に”というのが、実は私個人としては好きで、また得意とする所です。以前何回か書きましたが、劇的な変化を私の手術に求めるのは期待はずれに終わると思います。今回、私の手術をご理解頂き、モニターになっていただいたこの方には、この場をお借りして深く感謝いたします。
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まず、術前(写真1, 2)と術後1ヶ月(写真 3, 4)の状態をお見せいたしますが、鼻先が若干下を向いて、正面からみるとすっきりしたのがお分かりいただけるでしょうか?御本人にも、“他人から痩せた?と聞かれます。大満足です”とのコメントも頂き、手術は成功だと思っております。この様に、鼻の形を微妙に変えると“痩せた”ように見えるようです。 |
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この方の術前計画は、1. 鼻尖軟骨を一部切除した後に縫縮しなおす事により若干鼻先を細く見せる、2. 鼻柱、特に鼻先に近い方には、切除した軟骨を移植することにより鼻先を若干下に向かせることによりすっきり見せるというものでした。術前に患者さんからは、他院で鼻尖軟骨の縫縮を受けられた事をうかがっていましたが、通常縫縮された軟骨は、剥がせることが多いので、私としては結構気軽に考えていました。ただし、ご本人にはリスクとして、縫縮された軟骨を剥離することが難しく、耳の軟骨を移植する可能性もある旨は、ご説明いたしました。
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手術は、両側の鼻腔内に切開を加える“クローズ法”を選択いたました。再手術のばあいは、視野が良い“オープン法”を選択するというのが、一般的ですが、鼻柱の傷は結構長い間目立つことも多く、また長期的には変形を起こす可能性もあるので、私は好んで“クローズ法”を選択しています。もちろん、複数回の手術を受けられた方の場合は迷わず“オープン法”を選択しています。今回は、1度しか手術を受けられていないとの事でしたので、“クローズ法”を選択しました。軟骨を露出したときの写真をお見せします(写真5)。ピンセットで指しているのが左右の軟骨が縫縮された部分ですが、一塊になっていてこれを剥がすのは至難の業であることが分かりました。この時点で術式は変更とし、耳の軟骨を移植することにしました。鼻尖軟骨は縫縮のみ施行しました。耳介軟骨を一部切除して、これをカット縫合したものを鼻柱に移植しました。(写真6)ピンセットで持っているものが軟骨です。移植された軟骨は若干時間とともに少し小さくなるので、これも計算に入れて大きさを決めます。術中操作はこれだけです。この後傷を縫い合わせる訳ですが、移植した軟骨がずれないように固定します。(写真7)固定も含めて担当医から説明を受けていないと、これを見て驚くということになります。 |
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最近、他院手術後の方にお会いする機会も多いのですが、鼻の手術を受けたら、呼吸がし難くなった等を訴える方にもお会いします。あまり形のみを追い求めると、“美容外科の手術が機能的な面をおかしてはならない”という大原則をはずしてしまう事にもなりかねないので、この点については、患者さんのご理解が必要だと思います。
この方の鼻の穴の変化は術前と術後1週間でお見せしますが(写真8,9)、“鼻の穴の大きさは変わっていない”のがお分かりいただけると思います。ただ、これですと効果も少しだと思いますので、この点も含めて担当医との術前診察を大事にしていただけたらと思います。 |
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