美容外科話

COLUMN

目尻切開
第61話

目尻切開の実際

第43話で目尻切開の話を書いて、その後他の話では書かずに放置していたのですが、最近の外来で“目尻切開の手術を詳しく書いているところが無いので、是非書いて欲しい”という方に何人かお会いしたので、今回はこれについて書こうかと思います。

この話の写真を術中に撮らせていただき、また掲載に快諾していただいた患者さんには、この場をお借りして心より感謝いたします。

前回の話で、手術がどういうものなのか、また具体的にはどうやるのかを文章にはしていましたが、文章だけだと全然分からないとのご指摘も受けました。

今回は、写真入りですので、かなりイメージがつかみ易くなるのではないかと思いますが、この術式はあくまで“私の手術”ですので、必ず自分が手術を受ける医療機関できちんと説明を受けるようにして下さい。

また、前回の話でも書きましたが、私個人としては“効果はあまり出ない手術”と認識しています(私の技術不足?)ので、術式のご紹介ということで納得されるようにして下さい。


写真1
写真1

さて、前置きはこのくらいにして、術前の写真をお見せいたします(写真1)。

写真2、3、4、5
写真2、3、4、5

局所麻酔を目尻に直接刺しますが、これがかなり痛いようです(写真2)。

局所麻酔が効いたら、術前に決めていたポイントまでハサミで切れ目を入れます(写真3)。

これで目尻が開くわけですが、あまり切り過ぎると“あっかんべー”の状態になってしまいます。

このまま放置すると傷が癒着してしまいますので、目尻の形を整えます(写真4)。

最後に傷を縫合して終わります(写真5)。

これだけの手技ですので、技術的には難しくない気もしますが、“どの向きにどれだけ切れ目をいれるのか”というのがこの手術の“肝”だと思いますので、術前の担当医との打ち合わせが大事なのはこの手術でも同じです。

写真6、7
写真6、7

ここで、実際にどれくらいの変化があって、術直後にどれくらいの傷なのかをお見せしようと思いますが、指で上下に目を開いて拡大すると傷の状態が分かると思います(写真6)が、普通にしていれば“案外目立たない”と思います(写真7)。

ただ、人間の目はかなり精巧ですので、この状態で職場や学校に行けるのかは甚だ疑問です。

ここで、術前の状態と比べていただくと、“目尻が若干長くなった”のと“目尻の角度が少し変わった”のが、分かっていただけると思います(微妙なので、分からない方がいても不思議ではありません)。

最近いらした方で、“目尻の切りすぎ”の方にお会いしましたが、修正は難しく(目頭よりは楽かもしれませんが)、くれぐれも術前の打ち合わせは慎重にしていただきたいものだと痛感してしまいました。

患者さんには、 “顔は一生も のだし、変な顔になったら一生後悔するのでよく考えて下さい” と前からよく申し上げていますが、術前に執刀する医師と話し合うのが一番の解決策だと思いますので、“何箇所か行き、よく検討した上で”手術を決めるようにしてしていただけたらと思います。

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『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。