美容外科話

COLUMN

上口唇挙上術(外側人中短縮)
第263話

【外側の人中短縮】上唇の外側を切って唇の形を変える症例

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方々に深く感謝いたします。

以前にも人中(にんちゅう)短縮術の話は、書きましたが、この他に口と鼻の距離を短く見せる方法に口唇の外側の皮膚を切り取って引き上げる手術があります。

美容外科での手術件数としては、目や鼻の手術に比べると少ないので、あまり目にしないと思いますので、ご説明を加えていきたいと思います。

まず、術前と術後1か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前の状態です。
AFTER
唇の形が変わり、口全体の雰囲気も変わったのではないでしょうか?

術式に関して説明されていることも少ないと思いますので、少し説明を加えたいと思います。

外側人中短縮の術式について


術前のデザインです。
術前のデザインです。

まず唇を引きあげますので、その分の皮膚を切り取らなくてはなりません。

単純にデザインすると唇が伸びたり縮んだりしますので、術後に形が変わってしまいます。こうしたことを計算に入れてデザインします(写真3)。

このデザインする能力をデザイン力と私は呼んでいますが、このデザイン力が美容外科医の腕の大事な一部です。

次に、局所麻酔をして、この部分を切り取ります。

切り取るときに適度な厚みで切り取らないと、術後に段差が出来てしまいます(写真4)。

ここにも術者の腕が要求されます。

手術直後の状態です。
手術直後の状態です。

手術直後の状態をお見せしますが、表面の縫合だけでなく、皮膚の中で緻密な縫合をすることにより傷を安定させることが非常に大事です。

術後5日後の抜糸時の状態もお見せします。

傷に赤みと腫れがありますが、お化粧をしていただくと案外“ごまかせる”状況なのではないでしょうか?

いつも同じような事を書きますが、同じ手術名前でも内容は医療機関によって全く違います。
ちょうど『マグロの握り』というメニューでも値段、内容がお店によって大きく異なるようなものだと思います。

ただ、医療は、高ければうまい(“旨い”と“上手い”をかけてみました)というものではありません。

そこには医者の感性や世界観が含まれ、金額に反映されていることもありますので、なによりも大事なのは、『ご自分に合った先生を見つけていただく』事だと思います。

他院術後の大きく腫れあがった傷の方にお会いすることも稀ではありませんが、どのような縫合技術を担当医が持っているのかも非常に大事な要素です。

術後5日後の抜糸時の状態です。
術後5日後の抜糸時の状態です。

術後5日後の抜糸時の状態もお見せします。
傷に赤みと腫れがありますが、お化粧をしていただくと案外“ごまかせる”状況なのではないでしょうか?

手術のこうした基礎的な技術の習得には時間がかかります。

医者としての経験年数も一つの指標にしても良いのかもしれませんね。

いずれの手術でも同じですが、術前に『担当医を吟味して決めていただく』事が非常に大事だと思います。

施術名:上口唇挙上術(外側人中短縮)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/face/#lips

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
http://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
http://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

関連する症例