美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第264話

目尻切開術の修正。目尻の形を修正する!

まず、このお話に御協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして、深謝いたします。

今回ご紹介するのは、他院にて目尻切開を受けられた方です。
術後目尻の結膜が見えてしまい、他人から“目尻が腫れているよ”と指摘されるのを改善して欲しいというのがご本人のご要望でした。

術前と修正術後6ヶ月の状態をお見せします。

違いが分かりますでしょうか?術前の写真に矢印を付けた部分が問題となっている部分です。
角度によっては、この形状が、できものが出来たように赤く見えるので、他人から指摘されてしまうのですね。

BEFORE
術前の状態です。
AFTER
術後半年後の状態です。

目尻切開は、大きな変化が出しにくいというのは、何回か書いたことがありますが、このように無理に切り開くと、目尻の形に影響が出ます。
(これは、担当する医師なら常識として知っていなくてはなりません。)

では、このようになってしまった場合、どのように修正するのでしょうか?
この原因は、目尻を切りすぎた事と、目尻の形状を支えている靭帯と瞼板の位置が変わってしまった事です。

ですから修正手術は、
1.切りすぎた目尻を戻す
2.靭帯の位置と瞼板の位置を修復する
ということになります。言葉にすると非常に単純なのですが、これを再現するのは、高度な技術が要求されます。


術中の様子です。
術中の様子です。

術中の様子(写真9)をお見せします。
矢印で示した部分に靭帯があります。この周辺を丁寧に剥離し、靭帯と瞼板の位置関係を修復し、固定します。

位置修復直後の状態(写真10)をお見せします。
目尻の形状が変わったのが、お分かりいただけますでしょうか?

術後5日目抜糸時の状態です。
術後5日目抜糸時の状態です。

次に、術後5日目抜糸時の状態をお見せします。

正面(写真11)から見ると、腫れのために矢印で示した部分が眼球よりも浮いているのがお分かり頂けると思います。
しかし、上を向いた状態(写真12)では、術前と比べ目尻の形状(矢印部分)が既に改善したことがお分かり頂けると思います。

術後一ヶ月後の状態です。
術後一ヶ月後の状態です。

ところが、他の修正手術と同様に、形状が最終的に安定するまで時間がかかります。

術後1か月の状態をお見せしますが、まだ若干の腫れが残っているのがお分かり頂けると思います。

一般的にはこの状態では、他人から目尻が腫れていると指摘される状態ではないと思いますが、術後は時間と共に少しずつ改善していくという事も御理解いただきたいと思っています。

手術名:目尻切開修正

修正手術には、非常に高度な手術技術が要求されます。
修正手術の経験値が低い先生の手術は要注意だと思います。

修正手術を受けられる際には、担当医の症例を必ず確認していただきたいと思います。

また、目尻切開の修正は、他院で受けられると、その後の修正は断らなければいけないという状況の方にお会いすることも稀ではありません。

修正手術の担当医選びは、特に慎重に行っていただきたいと思います。

他院で目尻切開を行った結果、目尻の結膜が見えてしまい、他人から「目尻が腫れているよ」と指摘されるのを改善する施術を行いました。

原因は、目尻を切りすぎた事と、目尻の形状を支えている靭帯と瞼板の位置が変わってしまった事です。ですから修正手術は、切りすぎた目尻を戻し靭帯の位置と瞼板の位置を修復するということになります。

言葉にすると非常に単純なのですが、これを再現するのは、高度な技術が要求されます。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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