美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第269話

全切開(二重手術)修正。眠そうでプックリの治し方詳細。

まず、このお話に御協力いただいたモニターの方にこの場をお借りして深謝いたします。

今回ご紹介するのは『切開重瞼修正術』です。

他院にて切開重瞼術(全切開法)を受けたが、眠たそうな感じと二重の皮膚がプックリした感じが気になるとのことでした。

術前、術後3か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前です。
AFTER
術後三ヶ月です。

目の眠たい感じが解消され、すっきりしたのが、お分かり頂けると思います。


術前のデザインです。 この『デザイン力』は、美容外科に欠かせない能力です。
術前のデザインです。 この『デザイン力』は、美容外科に欠かせない能力です。

この方の修正手術の計画について、ご説明したいと思います。

この方の眠そうな感じは、前医での切開処置の際に目を開け閉めする挙筋腱膜という部分の損傷が強く疑われましたので、この部分を修復することをメインに考えました。

また平行型の二重を希望されていましたので、目頭切開を行うことにより、目元の印象を変えるように計画しました。

術中の様子です。
術中の様子です。

手術中の状態もご説明します。皮膚切除をし、眼輪筋を露出させましたが、この部分には、大きな問題がありませんでした(写真4)。

つぎに、前述した『挙筋腱膜』を確認しました。

写真の中の黄緑の矢印が示した部分に本来あるべき組織が無く、黄色い矢印で示したところまで移動してしまっているのが分かりました(写真5)。

こうした組織の出血を最小限にしながら同定することに高度な技術が要求されます。もし、この部分で出血させてしまうと、組織の移動が出来なくなるばかりか、目の挙がり方の微調整等も出来なくなってしまします。

これらを修復した状態(写真6)をお見せします。

移動していた組織が元来の位置に戻ったことがお分かりいただけますでしょうか?

抜糸時(写真7)と術後1か月(写真8)
抜糸時(写真7)と術後1か月(写真8)

修正手術の術後の経過に時間がかかることや、腫れが強く出ること等については、いつも書いていますが、この方の腫れの経過についても御紹介します。

抜糸時です。傷も目立ちますし、腫れも結構出ています(写真7)。

また、腫れているために目の開きが悪くなったようにも見えます。こうした腫れが少しずつ引きながら、目の形も良くなっていきます。

術後1か月の状態(写真8)をお見せします。

大分落ち着いてきていますが、まだ腫れているのが、術後3か月の状態と比較していただくとお分かり頂けると思います。

このように、術後1か月しても腫れが依然として残っているのは、珍しいことではありません。

施術名:目の他院修正手術

術後の腫れている時期は、患者さんとしても非常に不安があります。

しかし、この時期には待つしかありませんので、修正手術を受ける際には辛抱強さも必要になってしまいます。修正を担当する医師の腕に信頼を持つことも不可欠だと思います。

当院は、他院修正の症例数では、日本でも有数の医療機関だと思います。

前医での手術結果に『改善の余地がある』方は、積極的に治療を行いますので、気になっている方がいらっしゃいましたら、是非ご来院下さい。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。