美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第273話

二重のライン、その修正。難易度高いです!!

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方にこの場をお借りして、深謝いたします。

今回ご紹介するのは、『開眼時の二重の形と閉眼時の傷の修正』です。

術前と術後6ヶ月の状態をお見せ致します。

BEFORE
術前の状態です。
AFTER
術後6か月の開眼時と閉眼時の状態です。

写真の中に矢印で示した部分がご本人の気になる場所でした。
開眼時は、二重がうまく入り込まないことが気になる点でした。閉眼時は、二重の傷の上の部分が、『ぷっくりと盛り上がっている』ということを気にされていました。

お化粧をされているので、少し分かりにくいのですが、開眼時の二重のラインの形と、閉眼時のぷっくり感が改善されていることはお分かりいただけると思います。

このような修正手術は、『ちょっとだけ治す』ように考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、特に目頭側の二重の形を修正することには、非常に高度な技術が要求されます。


目頭から目尻側まで皮膚切除(写真5)
目頭から目尻側まで皮膚切除(写真5)
調整が終わった状態(写真6)

具体的なことをご説明したいと思います。

まず、皮膚の切開デザインですが、目頭側の皮膚だけを切除すると全体的なゆがみが出てしまいますので、これがゆがまないように、目頭から目尻側まで皮膚切除をするようにします。(写真5)

次に、挙筋腱膜という目を開け閉めする部分の調整を行います。

調整が終わった状態をお見せします。(写真6)

この治療では、『皮膚のみ切って縫っても改善しない』ということが重要です。この点を分からずに、皮膚のみを切除する手術を受けてしまうと、改善しないばかりか、目がひっくり返ったようになってしまうこともあります。

術後の状態の変化です。
術後の状態の変化です。

さて、このような手術がどのような経過になるのかを少しご紹介したいと思います。

術後1か月の状態では、まだまだ二重は、腫れぼったい感じがありますし、目を閉じても傷が目立ちます。

術後3か月まで経過すると、まだ腫れもありますが、落ち着いてきたことがお分かりいただけると思います。

このように、修正手術では、『悪化したように見える』時期が必ずあります。
術後は担当医を信じてじっと待たなければならないことも多いので、術前に担当医選びは慎重に行っていただきたいと思います。

今回ご紹介するのは、『開眼時の二重の形と閉眼時の傷の修正』です。お化粧をされているので、少し分かりにくいのですが、開眼時の二重のラインの形と、閉眼時のぷっくり感が改善されていることはお分かりいただけると思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。