美容外科話

COLUMN

ピアス穴ふさぎ
第298話

【ピアスの穴・ピアスホールを塞ぐ・閉じる手術】 山本クリニック

まず、今回御協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深く感謝いたします。

時々受ける相談として、『ピアスの穴をふさぎたい』というものがあります。

近年、ファッションの許容範囲が増えたとはいえ、ピアス穴をふさがないと仕事の上で問題があるという方にお会いすることも珍しくありません。

この手術は、簡単に言うと『穴を縫い合わせる』という手術です。

しかし、穴を単純に縫い合わせると、耳たぶが歪んでしまい、『穴は、ふさがったけど恥ずかしい耳の形になってしまった』という目に会ってしまいます。

こうした失敗とも呼べる手術は、医師の経験との不足によるものがほとんどだと思います。

今回の方は、社会生活上、不都合があるので、ピアス穴をふさぎたいというご希望でした。

早速経過をご紹介したいと思います。

術前と術後3か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前の状態です。
AFTER
術後3か月

ピアス穴をふさいだ傷跡(これは、時間経過とともにどんどん改善します)が分かるものの、耳の形は変形していないのがお分かりいただけるのではないでしょうか?

手術直後の状態です。
手術直後の状態です。

次に手術後の経過についてご説明したいと思います。

手術直後の状態をお見せします。ひきつれたように見えますが、術後の皮膚の伸びによって、これは自動的に調整されます。
この術後の経過を手術中に想定できないと手術後に耳が変形してしまうという失敗が生じてしまいます。

抜糸直後の状態です。
抜糸直後の状態です。

術後5日目、抜糸時の状態をお見せします。

術直後にあったひきつれは、解消されて、自然な形状に戻っていると思います。

この後、傷跡は目立たなくなるという経過を経ますが、しばらくは傷跡に赤みが残ってしまいます。

術後1ヶ月後の状態です。
術後1ヶ月後の状態です。

術後1か月の状態をお見せします。

少し落ち着いてきて、傷跡は、目立ちにくくなってきたと思います。

よく手術は簡単で、すぐに落ち着くように他院では説明されたというような方にお会いしますが、『切って縫う』という『単純な手術』が、『単純だからこそ難しい』と私は考えます。

個人的にお寿司屋さんが好きなのでお寿司に例えると、『米を握って、魚を切ったものを載せるだけ』の『単純な作業』なのに、『美味しい鮨』を握るために、何年もの修業が必要なほど『難しい』ということに似ていると思います。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/retouching/#cost-1-2

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
http://dr-yamamoto.com/contact/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。