美容外科話

COLUMN

鼻の他院修正手術
第347話

他院鼻手術の修正。移植軟骨が!!

はじめに、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深く感謝いたします。当院では、色々な修正手術の方のご相談を受けます。

また、他院で既に診察を受けられていて、驚くべきコメントを他医師からされているという事も珍しくありません。

今回は、他院にて鼻尖形成(軟骨移植+鼻翼軟骨縫縮術?)を受けられ、鼻尖(鼻先)が非常に尖ってしまったという方をご紹介したいと思います。

まず、術前と術後1か月の状態の変化を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後1ヵ月(写真2)

尖っていた鼻が丸みを帯びて『自然な感じ』に改善しているのがお分かりいただけると思います(写真1, 2 )


術前(写真3)術後1ヵ月(写真4) 術前(写真5)術後1ヵ月(写真6) 術前(写真7)術後1ヵ月(写真8)
術前(写真3)術後1ヵ月(写真4)
術前(写真5)術後1ヵ月(写真6)
術前(写真7)術後1ヵ月(写真8)

このような場合、鼻尖に移植した軟骨が多すぎるので、『移植した軟骨を摘出すれば治る』とコメントする医師もいるようです。

しかし、移植した軟骨を単純に取り除いただけでは、鼻先(鼻尖)が凹んで変形治癒してしまうことも珍しくありません。

しかし、修正手術をする者が、初回手術の担当医で、手術した軟骨の形状、移植位置、厚さ等が明確に分かっている場合はこの限りではありません。

つまり、『初回担当医だけが、移植軟骨を取り除くだけで調整することが出来るかもしれない』という事になります。

前医での手術内容が鮮明でない場合には、オープン法という鼻柱を切ることによる鼻尖の中の状態をよく評価出来得る方法を選択します。

術中(写真9.10)
術中(写真9.10)

手術中の所見をご紹介したいと思います。

黄色い矢印で示した部分が鼻先(鼻尖)に移植された軟骨ですが、黄緑色の矢印で示した部分が鼻翼軟骨で、左右を縛り合わせて中央に寄せられているというのがお分かりいただけると思います(写真9)。

この方の場合は、移植軟骨を取り除いただけでは、鼻翼軟骨の形状が表面に出てしまい、下から見ると台形のような形の鼻先(鼻尖)になってしまう可能性が非常に高いと思います。

左右の鼻翼軟骨を少しずつ剥がし、再度、形状を調整しながら固定し直す必要があります。

この、一度癒着してしまった軟骨を少しずつ剥がしていくという操作に熟練した技術が必要です。軟骨を剝がしている状態を御覧に入れます(写真10)。

さて、こうして軟骨同士の位置を修正した後に、形状がどのように改善したかを確認して、傷を縫い合わせて、手術を終了とします。

言葉にすると非常に簡単になってしまうのですが、一塊となった軟骨を、少しずつ元の軟骨に分けられるか否かがこの手術の成功のカギを握っていると思います。

抜糸時(写真11.12.13.14)
抜糸時(写真11.12.13.14)

さて、手術後の腫れについて、ご紹介したいと思います。

手術では、鼻先(鼻尖)のみしか触りませんので、鼻根部には腫れが 波及しないことがほとんどです。

このため、マスクさえしていれば、他人には気が付かれないと思います。

写真は、術後1週間、抜糸時の状態ですので、ご参考になれば幸いです(写真11, 12, 13, 14)。

修正手術をしていると、いつも同じことを思いますが、修正手術を受ける必要がないように、担当医の『術式』『技能』と自分のリクエストが合っているかを検討して、担当医を決めることが非常に大事だと思います。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
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『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。