美容外科話

COLUMN

上口唇挙上術(外側人中短縮)
第430話

【上口唇挙上術】(外側人中短縮術、外側リップリフト)切り方とデザインについて

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深謝いたします。

上唇が薄いことが気になる方に有効な上口唇挙上術

上口唇挙上術(外側人中短縮術)は、上唇が薄いことが気になる上口唇が下がったような感じが気になるという方に有効な手術だと思います。

この手術は、『切って、縫うだけの単純な』手術ですが、それ故に、どう切るかのデザインと、どのように縫うのかは非常に大事な問題です。

上口唇挙上術の術前術後の変化

では、術前(写真1)と術後3か月(写真2)の変化をご覧頂きたいと思います。

BEFORE
手術前(写真1)
AFTER
術後3カ月(写真2)

当然のことですが、上口唇が上がり、サイズも大きくなったように見えます。


デザインと切除範囲

デザイン(写真3)
デザイン(写真3)

どこをどのように切ったのかをお見せします(写真3)。

ポイントは、全体的なバランスを考えながら、線を引けるかだと思っています。

切除幅(写真4)
切除幅(写真4)

実寸的に、これがどの程度なのかということも気になる方がいらっしゃると思いますので、定規を当てた状態もお見せします(写真4)。

手術後に『傷が盛り上がったような感じがする』『傷口が突っ張る感じがする』という一時的な問題は、時々起こります。

今回ご紹介した方は、腫れも少なく経過が良い方ですので、術後経過には個人差があるということも付け加えておきます。

この切って縫うだけの手術でも、デザイン力、縫合技術が重要だと思います。

特に、縫合では、血流を妨げない程度に、丁寧に縫い合わせることが重要で、皮膚の中で縫い合わせる『真皮縫合』という技術も要求されます。

ご自分が受けようと思っている担当医が、どのような手術を行っているのかを術前によく確認することをお勧めします。

当院では、『当院で是非』、『他院よりも卓越した技術』等の考え方はしておりません。

私と話してみて、なんか違うと思われた場合には、他院を選択されることをお勧めします。

くれぐれも『ご自分に合った担当医』の手術を受けられるようにして頂きたいと思います。

外側人中短縮の施術例や縫合、傷の状態

⇒人中短縮術(上口唇挙上術)についてはこちらに手術例をまとめております。

アメブロでは上口唇挙上術(外側人中短縮術)の縫合をどのように縫うのかをご紹介しております。
https://ameblo.jp/dr-y-yamamoto/entry-12641602675.html

noteでは抜糸直後からの傷の状態をご紹介しております。
https://note.com/yamamotoclinic/n/n8330bbe417e1

※出血シーンが含まれておりますので閲覧にはお気を付けください

施術名:上口唇挙上術(外側人中短縮)

施術内容:上口唇をふっくらさせる。鼻の下を短くする。

副作用(リスク):内出血が起こる可能性がある・術後の腫れ

施術料金:通常料金¥308,000(税込)モニター料金¥246,400(税込)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/face/#lips

上唇の外側を切って唇の形を変える症例

以前にも人中(にんちゅう)短縮術の話は、書きましたが、この他に口と鼻の距離を短く見せる方法に口唇の外側の皮膚を切り取って引き上げる手術があります。

美容外科での手術件数としては、目や鼻の手術に比べると少ないので、あまり目にしないと思いますので、ご説明を加えていきたいと思います。

まず、術前と術後1か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前の状態です。
AFTER
唇の形が変わり、口全体の雰囲気も変わったのではないでしょうか?

術式に関して説明されていることも少ないと思いますので、少し説明を加えたいと思います。

外側人中短縮の術式について


術前のデザインです。
術前のデザインです。

まず唇を引きあげますので、その分の皮膚を切り取らなくてはなりません。

単純にデザインすると唇が伸びたり縮んだりしますので、術後に形が変わってしまいます。こうしたことを計算に入れてデザインします(写真3)。

このデザインする能力をデザイン力と私は呼んでいますが、このデザイン力が美容外科医の腕の大事な一部です。

次に、局所麻酔をして、この部分を切り取ります。

切り取るときに適度な厚みで切り取らないと、術後に段差が出来てしまいます(写真4)。

ここにも術者の腕が要求されます。

手術直後の状態です。
手術直後の状態です。

手術直後の状態をお見せしますが、表面の縫合だけでなく、皮膚の中で緻密な縫合をすることにより傷を安定させることが非常に大事です。

術後5日後の抜糸時の状態もお見せします。

傷に赤みと腫れがありますが、お化粧をしていただくと案外“ごまかせる”状況なのではないでしょうか?

いつも同じような事を書きますが、同じ手術名前でも内容は医療機関によって全く違います。
ちょうど『マグロの握り』というメニューでも値段、内容がお店によって大きく異なるようなものだと思います。

ただ、医療は、高ければうまい(“旨い”と“上手い”をかけてみました)というものではありません。

そこには医者の感性や世界観が含まれ、金額に反映されていることもありますので、なによりも大事なのは、『ご自分に合った先生を見つけていただく』事だと思います。

他院術後の大きく腫れあがった傷の方にお会いすることも稀ではありませんが、どのような縫合技術を担当医が持っているのかも非常に大事な要素です。

術後5日後の抜糸時の状態です。
術後5日後の抜糸時の状態です。

術後5日後の抜糸時の状態もお見せします。
傷に赤みと腫れがありますが、お化粧をしていただくと案外“ごまかせる”状況なのではないでしょうか?

手術のこうした基礎的な技術の習得には時間がかかります。

医者としての経験年数も一つの指標にしても良いのかもしれませんね。

いずれの手術でも同じですが、術前に『担当医を吟味して決めていただく』事が非常に大事だと思います。

施術名:上口唇挙上術(外側人中短縮)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/face/#lips

唇の外側を上げて雰囲気を変えた手術例

この方は、上口唇の外側が下がって見えるので、上げたいという御希望の方でした。

最近このようなご希望の方にお会いすることが多くなりました。

同時に、上口唇の外側は上げたいけれど、上口唇が大きく見えてしまうのもちょっとという方にお会いすることも珍しくありません。

上口唇が大きく見えてしまうことに抵抗がある方は、上口唇挙上術後にバランスを見ながら、上口唇縮小術を受けられることをお勧めします。

それでは、術前、術後3か月の状態変化を御覧に入れたいと思います(写真1, 2)。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後3カ月(写真2)

上口唇外側が上がり、雰囲気が変わったことがお分かりいただけると思います。

傷は、まだ少し膨らみもありますが、今後さらに綺麗になっていくはずです。


術前(写真3) 術後3カ月(写真4)
術前(写真3) 術後3カ月(写真4)

大口を開けた時の、術前、術後の形状変化もご紹介したいと思います(写真3, 4)。

他院にて同じような手術を受けられた方が、口を開けた時の形状がおかしいという御相談にいらっしゃることも有りますので、ご参考になれば幸いです。

デザイン(写真5)
デザイン(写真5)

この手術も、『切って縫うだけ』の単純な術式なのですが、口の外側の組織は厚みがありますので、変に切ってしまうと“張り付けた様な唇”になってしまいますので、3次元的にイメージしながら、組織を切除することも非常に大事だと思います。

また、どの手術にも共通な様に、『デザイン力』は非常に重要な要素になると思います。術前のデザインをお見せします(写真5)。

切除幅(写真6)
切除幅(写真6)

どの程度の切除幅になったのかは、定規にてお見せしますので、ご参考にして頂きたいと思います(写真6)。

いつも同じようなことを書きますが、『同じ名前の手術であっても、担当医によって別物』ですので、『担当医のデザイン、仕上がり』を確認してから手術を受けられることを強くお勧めします。

⇒人中短縮術(上口唇挙上術)についてはこちらに手術例をまとめております。

※出血シーンがございますので、閲覧にはお気を付けください。

施術名:上口唇挙上術(外側人中短縮)

施術内容:上口唇をふっくらさせる。鼻の下を短くする。

副作用(リスク):内出血が起こる可能性がある・術後の腫れ

施術料金:通常料金¥264,000(税込)モニター料金¥211,200(税込)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

外側人中短縮術(外側リップリフト)で口を開けにくくなる可能性は?

上口唇挙上術(外側人中短縮術)は、上唇が薄いことが気になる、上口唇が下がったような感じが気になるという方に受けて頂きたい手術だと思います。

しかし、『口の周りが突っ張るようになるから動かせないって聞いたんですけど』というような質問も時々受けます。

これは、手術で口輪筋という唇を動かす筋肉を切ったりしてしまうと起き得る現象だと思います。

当院(私)の手術の方法としては、『唇の上の皮膚切って、縫うだけ』にしていますが、他施設では、手術の方法も異なりますので、術前に手術を受けられる医療機関に、『口輪筋の処理をするか否か』を含め、術式内容を確認することも大事だと思います。

また、単純な手術がゆえに、どう切るかのデザインと、どのように縫うのかは非常に大事な問題です。

では、術前(写真1)と術後3か月(写真2)の変化をご覧頂きたいと思います。

BEFORE
手術前(写真1)
AFTER
術後3カ月(写真2)

当然のことですが、上口唇が上がり、上口唇が大きくなったように見えます。


術前(写真3)と術後3か月(写真4)
術前(写真3)と術後3か月(写真4)

先ほどの質問に答えるために、術前(写真3)と術後3か月(写真4)の大口を開けた状態の変化をお見せします。

唇の形等を確認して頂くと、突っ張った感じは無いということがお分かりいただけると思います。

切除範囲(写真5)
切除範囲(写真5)

次に、どこをどのように切ったのかをお見せします(写真5)。

ポイントは、全体的なバランスを考えながら、線を引けるかだと思っています。

また、定規を当てていますが、『案外少し切るだけでも結構雰囲気が変わる』ことに気が付かれるのではないでしょうか?切る範囲を大きくすると、上口唇が腫れたような仕上がりになってしまいますので注意が必要です。

術後3か月では、口が開きにくいという現象は解消されているのが一般的なのですが、手術後しばらくの間は『傷が盛り上がったような感じがする』『傷口が突っ張る感じがする』ということも、時々起こり得ます。

前述しましたが、切って縫うだけの手術でも、各医療機関、また同じ医療機関でも担当医によって、『それぞれのやり方』があります。ご自分が受けようと思っている担当医が、どのような手術を行っているのかを術前によく確認することをお勧めします。

当院(私)は、『当院で是非』、『当院独自の技術』等の説明や勧誘はしておりません。私と話してみて、なんか違うと思われた場合には、他院を選択されることをお勧めします。

⇒人中短縮術(上口唇挙上術)についてはこちらに手術例をまとめております。

傷の経過についてはnoteにてご紹介しております。
https://note.com/yamamotoclinic/n/n10360ad48185

ブログでは上口唇の縫い方についてご紹介しております。
https://ameblo.jp/dr-y-yamamoto/entry-12647921047.html

※出血シーンが含まれておりますので閲覧にはお気を付けください。

施術名:上口唇挙上術(外側人中短縮)

施術内容:上口唇をふっくらさせる。鼻の下を短くする。

副作用(リスク):内出血が起こる可能性がある・術後の腫れ

施術料金:通常料金¥308,000(税込)モニター料金¥246,400(税込)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
https://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
https://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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