美容外科話

COLUMN

二重切開
第401話

埋没後の二重切開とは?手術したのに二重が浅い!!プチ眼瞼下垂かも?

まず、御協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深く感謝いたします。

今回ご紹介するのは、切開の二重手術です。

最近、二重の手術と眼瞼下垂手術が混同されているように感じる事が多いのですが、実は埋没手術をする前に『プチ眼瞼下垂』を見逃すと、術後に二重にならないばかりか、目が開きにくくなってしまう事さえあります。

では、今回の方を早速ご紹介したいと思います。術前(写真1)と術後3か月(写真2)を比較して頂きたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後3カ月(写真2)

流石に変わったのが、お分かりいただけると思います。


皮膚切除範囲(写真3)
皮膚切除範囲(写真3)

これだけ黒目の見え方が違うと、さぞ皮膚も切り取ったであろうと思われそうですが、この方の場合は、目の開き方に関係ある『挙筋腱膜』という部分の動きが悪いことが原因でしたので、この部分の動きを修復することに主眼を起きました。

したがって、皮膚切除量は最小限にします(写真3)。

埋没糸(写真4.5)
埋没糸(写真4.5)

ここで、先程書いた埋没糸の眼瞼下垂との関係について書きたいと思います。

必ずしも埋没糸が眼瞼下垂を引き起こすという内容ではないことは、予めお断りしておきます。

埋没糸は、たかが糸、されど糸で、『糸だから何回手術しても大丈夫』という事ではありません。

何回も糸を埋めてしまうと、組織がその分傷んでしまうからなのです。

組織に埋まっている糸の状態(写真の中に矢印で示しました)をお見せします。

特に糸が長いものを使うと組織の中にいる部分も大きいので、この糸が挙筋腱膜の動きを邪魔して、開瞼をわるくしてしまう可能性があることが容易に想像つくのではないでしょうか(写真4,5)

処置後(写真6)
処置後(写真6)

埋没糸を摘出した後に、挙筋腱膜の位置と動きを修復し、二重の作成をします。

固定が終了した状態をお見せします(写真6)。

また、挙筋腱膜の固定位置は、黒目の見え方が変わり、目の表情を大きく左右しますので、座位、臥位(寝た姿勢)を繰り返しながら丁寧に微調整を行います。

このような微調整をするために、当院では、患者さんが座位になれず、また目の表情がぼやけてしまう静脈麻酔下での手術は請け負えませんので、予めご了承頂きたいと思います。

術前(写真7.8)
術前(写真7.8)

この方の腫れの落ち着き方や経過に関しては、私の個人ブログにてご紹介予定ですので、そちらを是非ご覧いただきたいのですが、術後3ヶ月で傷がどの程度落ち着くのかをお見せしたいと思います。

比較対象に術前の何も切っていない状態も一緒にお見せしますので、ご参考になれば幸いです(写真7,8)。

いつも同じことを書いていますが、同じ手術名であっても、術式が担当医によって違ったり、術中に開閉瞼をせずに手術したりと、様々です。

術前に、その担当医がどのような手術をしているのかをきちんとご確認されることを強くお勧めします。

※出血シーンがございますので、閲覧にはお気を付けください

施術名:埋没法後・二重切開(埋没糸の有無に関わらない)

施術内容:他院にて埋没法を受けられた後に、当院にて、二重切開と目の開き方に関係する挙筋腱膜の処置を行いました。

副作用(リスク):腫れが長引くことがある

施術料金:埋没後 二重切開(埋没糸の有無に関わらない)通常料金¥473,000(税込)モニター¥378,400(税込)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
http://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
http://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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